ライフプランとは? 保険との関係性

生活

生命保険の加入を検討する際に、ライフプランは切っても切れないもの。「ライフプラン」という言葉はよく聞くけれど、具体的にどのようなことなのかを考える場面はなかなかないでしょう。そこで、ここでは「ライフプラン(ライフプランニング)」とは何かについて解説します。加えて、ライフプランと保険の関連性についても併せて解説させて頂きます。

ライフプランとライフプランニング

ライフプランとは、「人生設計」と訳されることが多くあります。

一方、ライフプランニングとは、資産状況や収支を把握し、教育費や住宅費用、老後費用と言ったライフイベントをどのように計画していくか、資産運用や貯蓄計画も含めたプランニングをしていくことを言います。

様々な定義がありますが、単なるファイナンシャルプランニング(お金のプラン)だけにとどまらず、“生きがい”や“職業観”、“結婚観”つまり、その人の人生の歩み方(あり方)についてもプランニングしていくことこそが本来のライフプランと考えています。

もちろん、人生を歩んでいく上では、お金の計画も大切です。

キャッシュフローを通して、将来のお金の流れをプランニングしていき、“その方法(やり方)”と“どうありたいか(あり方)”の双方を加味したライフプランニングをしていくことが望ましいと考えています。

主なライフイベントとその費用

ここでは、主なライフイベントとその費用について解説していきます。

就職

就職活動に係る費用について、就職情報大手の株式会社ディスコによると、2021年春卒業予定の学生が就職活動に要した費用は平均で97,535円というデータが掲載されています。前年(136,867円)より大幅に減少しています。主に、交通費やスーツ代などになりますが、昨今は新型コロナウィルス感染症の影響で特に説明会や面接等のWEB化が進み、特に交通費が大きく減少しているのが原因のようです。
参考:株式会社ディスコ『21卒学生の10月1日時点での就職意識調査』
https://www.disc.co.jp/press_release/8066/

結婚

結婚に関わる費用として、地域によって差があるものの2018年は全国平均で466.6万円とされています。

主に挙式・披露宴が高額になり357.5万円となっています。

内訳として、結納式、婚約指輪、両家顔合わせ、結婚指輪(2人分)、挙式・披露宴、新婚旅行、新婚旅行土産代等になります。

その他、新婚生活をスタートするにあたり、家賃やインテリア・家具、家電等の準備にも費用がかかります。
(出典:ゼクシィ結婚トレンド調査2018調べ)

妊娠・出産

妊娠・出産に関する費用についてですが、厚生労働省のデータによると妊婦検診の平均は14回とされ、一般的な妊婦検診費用は、1回平均5,000円程度となりますから、14回受診しますと70,000円。

その他、血液検査・子宮頸がん検査・性器クラミジア検査・超音波検査等も適時行われますから、こうした検査についてはプラスの出費となります。
(出典:厚生労働省 妊婦検診Q&A)

また、出産についての費用として、正常分娩の平均出産費用(病院・診療所・助産所)は、505,759円というデータがあります。
(出典:公益社団法人 国民健康保険中央会 正常分娩の平均的な出産費用について 平成28年度)

各健康保険組合から、出産育児一時金42万円が給付されますので、正常分娩時の負担額はある程度軽減できるかとは思いますが、妊婦検診や分娩入院時の諸費用、里帰り出産等その他にかかる出費も考慮しておく必要があります。

加えて、帝王切開や妊娠に係る疾病等で入院・手術が必要になる場合もあります。妊娠・出産前に、女性向けの医療保険に加入しておくことで、自己負担額を軽減させることも可能です。

住宅購入

人生最大の買い物と言われる住宅購入費用(全国平均)ですが、(独)住宅金融支援機構「2019年 フラット35利用者調査」によると下記のような数値が発表されています。

注文住宅 3,454万円
土地付注文住宅 4,257万円
建売住宅 3,494万円
マンション 4,521万円
中古戸建 2,574万円
中古マンション 3,110万円

その他、固定資産税や将来的なリフォーム費用なども住宅購入後にかかる費用として準備しておく必要があります。

国土交通省の調査によるとリフォーム費用の平均は約178万円と言われています。

リフォーム部位として、主にトイレやキッチン・浴槽など水回りと外壁や屋根等となっており、費用も高額になりがちです。
(出典:(独)住宅金融支援機構「2019年 フラット35利用者調査」・国土交通省「令和元年度 住宅市場動向調査報告書~調査結果の概要~)

子供の教育

文部科学省の調査(「文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について」)によると、1年間「子供一人当たりの学習費総額(保護者が子供の学校教育及び学校外活動のために支出した経費の総額)」は、公立幼稚園で223,647円(前回比4.4%減)、私立幼稚園で527,916円(前回比9.4%増)、公立小学校で321,281円(前回比0.3%減)、私立小学校で1,598,691円(前回比4.6%増)、公立中学校で488,397円(前回比2.1%増)、私立中学校で1,406,433円(前回比6.0%増)、公立高等学校(全日制)で457,380円(前回比1.4%増)、私立高等学校(全日制)で969,911円(前回比6.8%減)となったとのことです。

子どもの学習費については、その子の進路や両親の教育への考え方等によって大きく異なりますので、ご家族で良く話し合って進めて行く必要があります。

尚、教育費については、以下も併せてご参照下さい。

幼稚園から大学卒業まで…子どもの教育費はどのぐらい? 幼稚園から大学卒業まで…子どもの教育費はどのぐらい? 教育費は「三大ライフイベント」のひとつと言われています。果たして一体いくら必要なのか…。お子様の進路によっても金額は大きく変動しますから、将来の出費に対する備えをしていくことが大切です。ここでは「学校に通うのにかかるお金」について解説をしていきます。

■出典:「文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について」をもとに掲載しています。
※「学習費総額」=学校教育費+学校給食費+学校外活動費

老後

老後生活費についての意識調査によると夫婦2人で老後生活を送る上で最低限の日常生活費は、月額平均22.1万円と言われています。

調査によると、「月額20~25万円未満」が最も多く29.4%と回答しています。

また、ゆとりある老後生活を送るための費用は、平均で36.1万円となっています。
(「最低日常生活費」+「ゆとりのための上乗せ額」=「ゆとりある老後生活費」)

老後生活費も、しっかりと押さえておくべきイベントとなります。
(出典:生命保険文化センター 生活保障に関する調査 令和元年度)

ライフプランの必要性と保険との関係

「万が一」の出来事を“保険”で補うとしたら、「それ以外」つまり「生きている時」の生活を補うものが“ライフプラン”であると考えます。

つまり、保険とライフプランは切っても切れない関係にあります。

「万が一」を数字で表すと、「1/10,000」、「それ以外」つまり「生きている時」を「9,999/10,000」とします。

数式で表しますと、

「1/10,000(万が一)+9,999/10,000(生きている時)=10,000/10,000(万(まん)が全て(すべて))」

つまり、「万が一」と「生きている時」を両方合わせた“人生(ライフ)”こそ、「万が全て」=「万全」になるのです。

そして、「万全」な人生を歩むために最低限必要なものが、「保険」と「ライフプラン」という事です。

まとめ

ここまで、ライフプランと保険について解説をさせて頂きました。

その関連性と重要性についてご理解頂けたかと思います。

どのような人生を歩みたいか、そのためにはどのような計画が必要か等、「その方法(やり方)”と“どうありたいか(あり方)」を念頭に、ご自身のライフプランを作成してみてはいかがでしょうか?

執筆者

綿引 隆弘(ファイナンシャルプランナー)

1995年大学卒業後、大手住宅販売会社に入社。FP資格を活かすべく2002年外資系金融機関に転職。ライフプラン・相続事業承継・リタイアメントマネジメント等、法人・個人への提案業務に従事。2012年、更なるソリューションを追求するために独立し現在に至る。~Improve your quality of Life~(価値ある人生のお手伝い)を旨として、人生に関わるすべての課題・問題に対し、ファイナンシャル・プランナーとして、また保険マンとして、そしてひとりの人間として、解決方法を見出していく活動をしています。ほけんペディアへの記事掲載については、より多くの方々に保険について詳しく知って頂きたいという気持ちと自分自身が真摯に保険に向き合うことが出来る素敵な時間になっています。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格トータル・ライフ・コンサルタント
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