喘息でも医療保険や生命保険に加入できる?

医療保険

持病をお持ちの方は、医療保険や生命保険への加入が難しいと思いがちですが、実際はどうなのでしょうか。今回は、喘息に焦点を当てて解説します。

喘息だと通常の医療保険・生命保険への加入は難しい?

以前は喘息の持病を持つ方が生命保険や医療保険に加入することは難しいと言われていました。

それは喘息による発作等での死亡リスクや入院リスクが非常に高かったためです。

しかし、近年治療方法や治療薬の改善により喘息の患者数は増えているものの死亡、入院リスクが低下してきたこともあり、現在では保険加入の難しい病気ではなくある程度コントロールされていれば加入できる病気になっています。

ですから「喘息=保険に加入できない」と諦めずに申込みをしてみることをオススメします。

症状と程度には個人差がある

喘息の症状や程度には個人差があり、入院の有無、治療期間、治療内容、発作の状況等によっては問題なく加入できるケースもあれば、加入ができないケース、加入にあたって特別条件がつくケースもあります。

加入にあたっての審査の基準は保険会社ごと違ってきますので、自分自身の症状に合わせて保険会社を選ぶことも大切です。

最近では多くの保険会社を取り扱っている代理店も沢山ありますので相談してみるのも良いでしょう。

特定部位・特定疾病不担保

では先程お話した特別条件について、通常の医療保険に申込みをして、保険会社から特別条件をつけられることがあります。

これは健康な人との公平性を保つため持病があるなど給付金の支払いリスクが高い方に「保険料の割増」や「特定部位・特定疾病不担保」の承諾を条件に保険会社が加入を認めるものになります。

特定部位・特定疾病不担保とは

主に医療保険を契約された場合に適用される条件で、契約日から一定期間、または保険期間の全てにわたって特定の部位や特定の疾病について、入院その他給付金の保障対象外(不担保)とする条件のことを言います。

ただし、不慮の事故(ケガ)や保険会社から指定された特定部位、特定疾病以外の場合には保障の対象になりますのでご安心ください。

一般的に喘息の特定部位不担保の場合、「気管、気管支、肺臓、胸膜および胸郭」の部位についての病気が保障対象外となり、期間については1年から5年が多く、症状によっては保険期間ずっとという場合もあります。

通常の医療保険・生命保険の審査に通らなかった場合は?

もし通常の医療保険、生命保険に加入できなかった場合でもガッカリすることはありません、最近は引受基準緩和型の保険も各保険会社からでていますので検討してみてはいかがでしょう。

保険会社によって「引受基準緩和型」や「限定告知型」という名称がついている商品になります。

引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは申込時の告知項目の数を減らしたり、内容を簡素化したりすることで加入の間口を広くしている保険商品です。

そのため、持病のある方でも比較的加入しやすい保険となっています。

また、加入前の持病(既往歴)が原因でも入院や手術等の給付金は支払われますので安心です。

ただし、通常の保険に比べて加入しやすいメリットがある反面、保険料が少し割高になっている点や加入してから1年間は給付金が50%に削減されるものが一般的であるため、このようなメリットとデメリットをきちんと理解しておく必要があります。

また最近は引受基準緩和型商品も増え、通常の保険と遜色ない特約の種類があるものや、加入後1年間の給付金削減を設けない商品もありますので、自分にあった商品やプランを設計することも可能となっています。

告知のときに気をつける点は?

保険を加入するにあたって健康状態の告知が必要になりますが、ポイントは

  • 喘息の発症時期
  • 入院の有無(有りの場合時期と期間)
  • 直近の発作の状況
  • 投薬名と頻度
  • 現在の治療内容
  • 通院の頻度

などを出来るだけ詳しく記入することです。

ここを曖昧に記入すると保険会社が正確な判断が出来ず、厳しい結果になる場合があります。

逆にきちんと告知することで、保険会社がより正確な判断をすることが出来るため、加入者に有利な結果になることもあります。

とにかく、告知はより詳しく正確に記入することを心がけて下さい。

まとめ

最後に喘息の持病のため保険加入を諦めていた方は今一度加入を再検討されてみてはいかがでしょうか?

喘息は昔ほど怖い病気ではなくなりましたし、実際に喘息で亡くなる方や入院される方は激減し、それに伴い保険会社の引受基準も見直しをされてきました。

例えば治療中でも入院歴がなく投薬でコントロール出来ている方は問題なく加入できる可能性が高いといえますし、入院歴があっても退院後の経過年数によっては比較的軽い特別条件で加入ができる可能性がありますので、諦めずにまずは通常の医療保険、生命保険にトライをしてみて下さい。

執筆者

貴志 雅一(ファイナンシャルプランナー)

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