結婚したときに入るべき保険は?

生命保険

結婚を機に保険加入を検討される方は多いと思いますが、では、具体的にどのような保険にどれくらい保障を掛けるべきなのか、イメージできる方は少ないのではないかと思います。そこで、結婚したときに入るべき保険の選び方、考え方について見ていきたいと思います。

結婚を機に保険の加入を検討する理由

結婚したときに入るべき保険を考える前に、そもそも『結婚』とは何かを、少しだけ考えてみましょう。

改めて辞書やインターネットで調べてみると、『結婚=婚姻』とあり、『男女の継続的な性的結合と経済的協力を伴う同棲関係で、社会的に承認されたもの。』などとありました。昨今では、結婚の形も多様化し、法律上の婚姻でない事実婚の場合もありますし、必ずしも『男女』に限られてもいないと思います。

大切なことは、『結婚』することでパートナー・家族に対し、あらゆる意味で幸せな人生を送って欲しいという気持ちに立ち、『経済的協力を伴う』という点では、リスクマネージメントも含めてお互いの人生に責任を持ち、補完し合うことだと思います。

私自身、保険に入るうえで、『目的』がとても大切だと考えております。『結婚したから義務的に保険に入る』ではなく、『自分に何かあった場合でも、パートナー・家族に幸せな人生を送ってほしい』という気持ちから保険選びをして頂ければ幸いです。

加入を検討する前に現状の確認をしよう

前段は、少々堅苦しくなりましたが、ここからは、シンプルに考えたいと思います。

スーパーへ買い物に行くのに、冷蔵庫の中身を確認してから行くように、保険も現状確認が大切です。すでに、素晴らしい保険に加入しているのに、追加で入る必要もありませんし、切り替える必要もありません。一方で、保険は、入っていればいいということではなく、『正しい保険』に入っているかが重要です。すでに加入されている保障内容に問題は無いのか、改めて確認が必要です。

確認するポイントは、以下があります。

両親が保険をかけている

ご両親が、あなたのことを考えて、または、ご両親のお付合いの関係で保険を掛けてくれていることはよくあります。ご自身が知らなくても、改めて確認してみてください。『聞いたら、親が払ってる保険料を自分が払わされることになって、藪蛇かも、、、』などとは、考えませんように。

ただし、せっかく掛けてくれていても、保障範囲が不十分、または、保障が古くなってしまっているなどの場合もありますので、内容を十分に確認してください。

独身時代に保険に加入している

社会人になり、すぐに保険に加入されている場合もあると思います。ですが、独身時代に必要な保障額や保障範囲と、結婚してからのそれは大きく変わります。改めて、加入されている保障で、パートナーやご家族を守れるのか、確認してみてください。

その場合、FP(ファイナンシャルプランナー)へ相談し、ご夫婦のライフプランを作られることをお勧め致します。そうすることで、家族としての必要な保障額をより具体的に試算することが出来、無駄を減らすことが出来ます。家計に優しくなりますし、資金効率も上がります。

会社で保険に加入している

会社の団体グループ保険に加入されている方もいらっしゃると思います。20代、30代前半の方ですと、とても保険料は安いと思います。また、年度の終わりに配当の形で、払った保険料の3割~5割程度戻ってくる場合もあり、とても素晴らしい制度ですので、ご活用ください。

ただ、ここでの注意点は、団体グループ保険は、ほとんどの場合に35歳を超えると5年毎に保険料が上がっていきます。私が常々お伝えしてることに、保険料を考える際に『今いくらか?』も大切ですが、『そのままその契約を続けると総額いくら払うことになるのか?』の総額計算もとても重要です。そうすると、総額では意外に団体グループ保険でも、高い場合がありますので、ご注意ください。

また保険期間が定年までと制限されていることがあり、一生涯や長期間保障を持つには適していません。定年後に契約を続けられる場合でも、老後に高くなっていく保険料を払い続けなければならないこともありますので、この点も気にしたいところです。

結婚したときの保険の選び方

冒頭でも挙げさせて頂いたように、ここでは、『結婚』を『経済的協力を伴う』関係という点から、保険を見ております。つまり、専業主婦なのか、共働きなのか、子どもはいらっしゃるのか、または何人なのかなど、家庭ごとの状況が違えば、検討すべき保険も変わってきます。

保険に加入する上で、『目的』が大切となりますが、一般的に保険という金融商品で出来ることは、大きく分類し[1.保障を持つ]、[2.資産を形成する]、があります。またそれらを細かく分類すると、

1.保障を持つ

①死後の整理資金準備 : 葬儀代、お墓代、終末医療費、相続対策など
②万が一(死亡・高度障害を中心に)のご家族の生活費、子育て費用の準備
③生きながらにして働けなくなってしまった場合(就労不能)の生活費や治療・リハビリ費準備
④病気・ケガで入院、手術を受けられた場合の治療費準備
⑤④の補完的機能として、がん・特定疾病など、より重いご病気をされた場合の治療費準備
⑥介護状態になってしまった場合の保障確保

2.資産を形成する

①子どもの教育資金準備
②住宅ローンの繰上返済原資や頭金の準備
③老後生活費の準備
④ほか中期・長期目的で使用するお金の準備

といったところが、一般的な保険加入の『目的』になってくると思いますが、何もかも入ったら、保険貧乏になってしまいそうですので、ご自身の状況に合わせて優先順位を付けて検討してください。

まずは、1.保障を考える上での優先順位ですが、『起きる確率が高いか、低いか』ではなく、『起きてしまった時に経済的インパクトが大きいか、小さいか』での判断をお勧めします。保険という経済的リバレッジを活かす上で、この判断軸は、とても大切です。

続いて、2.資産形成ですが、短期・中期・長期のバランスが大切です。皆さまのライフプランをお作りする中で、中期目的(教育・住宅資金など)の準備の薄い方が多い印象です。保険は、保障があるという観点から、中期目的(教育・住宅資金など)で他金融商品に比べて力を発揮することもありますので、ご検討なさってください。

夫婦共働きの場合

昨今は、共働きも一般的になっており、夫婦双方で家計を支えております。よって、従来のように世帯主だけが保障を持てばいいという考えではなく、双方がしっかりとした保障を持つ必要性が出てきます。その意味では、保障の金額は多少変えても、上記1.保障について、夫婦ともども加入の必要性があると言えます。特に、1.保障の①万が一の生活保障、 ②就労不能保障は、起きてしまった時の経済的インパクトが大きいため、優先的に検討されることをお勧め致します。

また上記2.資産形成については、ライフプランから短期・中期・長期目的別にバランス良く経済準備をスタートされるといいと思います。

一方が専業主婦/主夫の場合

専業主婦/主夫は、収入が無いので自身に万一があっても、経済的に影響はないと思ったら大間違いです。世帯主が安心して外で働けるのも、パートナーが家や家庭を守ってくれればこそです。もし、そのパートナーが居なくなったら、世帯主は、働きながら、家のこともしながら、場合によっては、子育てしながら、住宅ローンも返済しながらという状態に陥ります。ずっとパートナーに任せていた不慣れな家事を、急に自分がすることにもなります。

もう一つ見逃しがちな点で、働く立場として、将来期待している収入に影響が出る可能性があるということです。家事や子育ての時間の割合が大きくなり、残業や休日出勤が出来なくなる、転勤が出来なくなるなどの理由から、責任あるポストから外れざるを得ず、自身の収入が減る現実も発生し得ます。

万一の場合に経済的にどういった影響が想定されるのか、よりリアルに想像してみることが重要です。

子どもがいる/生まれる場合

子どもがいる/生まれる場合で、多くの方が最初に考える保険としては、学資保険があると思います。親に万一のことがあっても、無くても、子どもは成長し、いずれ教育資金は大きく掛かります。教育資金を保険以外で準備する方法もありますが、万一の場合でもしっかりとした教育環境を与えるという点では、保障のある保険での準備に優位性はあると考えます。

また言われるまでもないことと思いますが、親の最大の、そして最低限の責任は、子どもが独立するまでの経済的責任だと考えます。よって、子どもがいらっしゃる、授かっている方は、学資保険だけでなく、ご自身の保障そのものが十分か、改めてご確認してみてください。

まとめ

『結婚したときに入るべき保険』というテーマで話を進めて参りました。

『結婚』することで、ご自身とパートナーと共に協力し合いながら、お互いの自己実現や人生目標に向かっていく協力関係となり、理解者となるということでしょうから、万一の場合でも、長生きの場合でも、人生目標を実現できる経済準備をする上で、一つの大きな要素として、保険が存在していると思います。

保険がすべてとは思いませんが、是非、検討材料に入れてみてください。なぜなら、万一の場合の大きな経済的リバレッジは、保険でしか成し得ませんので。

最後に、私自身がいつも結婚される方に伝えている言葉で、『Give and Give』というものがあります。つまり『Take』はいらないということです。夫婦がお互いに対して、『Give』を続ければ、必ず良好な夫婦関係を築けると信じております。保険を考える上でも、自分のため、より相手のためという観点で向き合って頂けると幸いです。

執筆者

杉村 和哉(ファイナンシャルプランナー)

東京都杉並区で生まれ、幼少期をニューヨークで過ごし、帰国後は茨城の大自然で育つ。2人の娘の父親。メーカーの国際営業として社会人をスタートしたが、人生をより豊かにしたいと金融の勉強を独学で始め、30代後半で大手外資系金融へ移り、FP資格を取得。大手ハウスメーカー提携FPとして、住宅購入資金・返済計画の個別相談を受けつつ、ライフプランをもとに教育、老後、将来の夢の実現に向け、経済的解決策をアドバイス。『話す』より『聴く』をモットーに、延べ1,000世帯以上をコンサルティング。趣味は、学生時代より30年以上続けるバンド演奏、キャンプやトレッキングなどアウトドア活動、ヨガなど。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格相続診断士
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