生命保険を途中解約するとどうなるの?

生命保険

「保険料の負担が厳しい」「まとまったお金が必要」、などの理由により保険の解約を検討している方、解約をする前に是非知っておいてほしい注意事項をまとめてみました。

生命保険の解約を検討するとき

(公財)生命保険文化センター平成27年度生命保険に関する全国実態調査 解約・失効の理由 データによると

1. 掛け金を支払う余裕がなくなったから33.6%
2. 他の生命保険に切り替えたので31.4%
3. 掛金が更新により高くなってしまったから13.1%

という順になっております。

保険料の負担が大きく継続が難しくなる(更新による掛金増も含め)のをきっかけに、解約を検討するご家庭が多いことがわかります。

生命保険を途中解約するときの解約返戻金

同じく、平成27年度生命保険に関する全国実態調査 解約・失効契約の解約返戻金の使途 データによると

1. 生活費にあてた35.2%
2. 預貯金に預け替えた16.6%
3. 他の生命保険の掛け金にあてた15.7%

という順になっておりますが、保険種類によっては、解約返戻金のないタイプもありますし、解約をするタイミングによっては、解約返戻金が変わる場合があります。

解約返戻金の種類

途中解約をする場合に特に注意しておきたい種類は

無解約返戻金型

終身保険、定期保険は本来解約返戻金がありますが、これを全くなくしてしまったものです。いつ解約しても解約返戻金はありません。ただし、その分保険料が割安に設定してあります。

低解約返戻金型

保険料払込期間中などは、従来型の解約返戻金よりも低く抑えられていますが、払込みが終わってからは従来型の解約返戻金よりも高くなるのが一般的です。

従来型

解約書類の提出のタイミングによっては、引去りになった保険料が戻るケースもあります(各保険会社のルールによって相違しますので、解約する時にスケジュールを確認しましょう。)

解約手続きをしてしまった後に、当てにしていた金額より少ない、まったくなかった、もう少し待てばもっと増えていた、というようなことがないよう注意したいところです。

解約返戻金と税金

解約返戻金を受け取り、その額がそれまでに支払った保険料の総額よりも多い場合、税金がかかるケースがあります。

一般的には一時所得となりますが、生命保険ではなく、金融類似商品とみなされる場合は、源泉分離課税となります。

源泉分離課税の対象例

・5年満期の一時払養老保険を満期で受取る
・10年満期の一時払養老保険を5年以内に解約をする
・一時払の個人年金保険(確定年金)を5年以内に解約をする
・一時払の変額個人年金保険(確定年金)を5年以内に解約をする

※源泉分離課税の場合は、利益の部分に20.315%をかけたものが差し引かれて(源泉徴収されて)残りの金額が支払われます。納税がこの時点で終了していますので、確定申告等、自身での手続きは必要ありません。
(※平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間に生ずる所得については、所得税とともに復興特別所得税が源泉徴収されます。)

本当に解約するかは慎重に検討を

平成27年度生命保険に関する全国実態調査 解約・失効までの継続期間 データによると

調査期間継続期間
平成27年平成24-27年に解約・失効137.5月(11年6ヵ月)
平成15年平成12-15年に解約・失効101.5月(8年6ヵ月)

時系列でみると、解約・失効までの継続期間は長期化しておりますが、保険は一度解約してしまうと、元に戻すことは出来ません。ですから、解約をする前には、一度慎重に検討する必要があります。

解約をおすすめしないケース

やはり一番は、健康状態によっては新規契約ができない可能性のある方の解約です。

一般的に生命保険加入には、加入者間の公平性を図る為に、被保険者つまり保障の対象となる方が告知書という健康状態についての質問票を記入し、保険会社が健康状態に問題がないと判断して、はじめて保険契約が成立します。

つまり、加入時の健康状態が悪ければ、保険には加入出来ないからです。

解約をせずに保険料を抑える

保険料負担にて継続が難しい場合、まずは保険会社や担当者に相談をしましょう。

ここでは、詳しいことまでは説明しませんが、どのような対処方法があるのか列記致します。参考にしてみてください。

・保険金額の減額
・払済保険への変更
・延長(定期)保険への変更
・契約転換制度の活用
・契約者貸付
・(自動)振替貸付

解約という手段をとらずに保障を残したまま、直面している問題を解決出来れば一安心ではないでしょうか。

解約する際の注意点

見直しや解約をせずに保険を継続する方法を検討した結果、やむなく解約をせざるおえない場合も出て来るでしょう。解約する際の注意点はどのようなポイントでしょうか?

タイミング次第では解約返戻金が少なくなる

ここで触れておきたいのは、やはり、解約返戻金の種類が「低解約返戻金型」の商品の解約のケースです。

この種類の保険は、保険料の払込期間など一定期間、解約返戻金の額が抑えられています。

この返戻金額を抑えられている期間に解約をするのと、この期間終了後に解約するのとでは大違いです。加入時の設計書など確認をしましょう。

保険の空白期間が生じる可能性がある

保険の見直しにより、今の保険を解約して、新しい保険に加入し直すケースも珍しくないかと思います。

一度解約した契約は戻すことが出来ません。新しい契約にも、万一加入出来ないようなことがあれば、無保険状態となるケースも考えられます。

保険の見直しをする場合は、新規の保険の加入が確認出来てから解約するようにしましょう。

保険を解約して得られるメリット

①必要保障額を超える保障の見直しによる支払保険料減少➡家計の見直し
②解約返戻金の活用➡まとまった解約返戻金を教育資金に利用するなど

目的を持って解約をすればそれはメリットも大きいです。ただ、何となく解約をしてしまったケースなど、解約後に、「急な入院がありました。」「保険、解約しなければ良かった・・・」なども耳にします。

万一の為の保険なので「使わないから解約」といって安易に考えて解約する前に、ファイナンシャルプランナーなどに一度相談するのも良いかもしれません。

生命保険の解約方法

最終的に解約を選択した場合、手続きには所定の書類の提出が必要となります。

口頭での申し出などでは解約手続きとはみなされません。

解約返戻金を必要として解約する場合は、書類を提出してから、口座に着金するまでの日数も会社によって違いますので、書類の取り寄せ時に合わせて確認しましょう。

また、ライフステージの変化等により、保険を見直し新しい保険に入り直すケースもあるかと思います。

そのような場合は、新しい保険の保障はいつからなのか?

保険商品によっては、加入手続きが完了し保険契約が成立しても保障がされない免責期間がある商品もあります。

古い契約と新しい契約、ダブルで保険料を払わなければ保障の空白が出来る可能性もあります。

この免責期間や免責事項については、しっかりと把握した上で既存の契約を解約するよう注意しましょう。

保険の解約よりも見直しをしよう

保険加入にあたって、なぜその保険に加入するのか、「目的」があったはずです。ですから、ライフステージが変化したり、経済状況が変われば、その状況に応じて保険の見直しをする必要が出てきます。

結果、解約になるケースもあろうかと思いますが、見直しすることで、単に商品性や損得で判断されるのでなく、保険加入の目的を整理しましょう。

まとめ

長い人生、ライフステージの変化もあれば予期せぬ環境変化もあります。

やむをえず解約しなくてはならないケース、見直しにより解約するケースなど皆さんの状況は様々かと思いますが、手続きはあせらず、やはり、解約の前に保険に詳しいファイナンシャルプランナーや担当者に相談をすることをおすすめ致します。

執筆者

橘 美穂子(ファイナンシャルプランナー)

1997年大学卒業後、外資系金融機関に新卒入社。契約管理部門から営業部門へ。女性の少ない営業現場で、女性ならではの気配りや丁寧な対応でクライアントから絶大な信頼を得て営業部門初の女性管理職となるも、よりお客様に寄り添ったコンサルティングがしたく2014年に転職し現在。マネーセミナーの講師などもつとめる。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格
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