リビングニーズ特約って何? 特徴やメリット・デメリットを解説!

生命保険

保険にはさまざまな特約がありますが、今注目を集めいている、生命保険の「リビングニーズ特約」をご存知でしょうか?

ここでは、リビングニーズ特約とは、どのような特約なのか、メリット・デメリットとしてはどんなものがあるのかをご紹介します。

リビングニーズ特約の特徴は?

どういう特約なの?

生命保険は、通常死亡時に保険金を受け取るものですが、リビングニーズ特約を使うことによって、被保険者が余命6カ月以内と判断された場合に、存命中に生前給付金として死亡保険金の一部または全部を受け取ることのできる特約です。

しかも、特約保険料が無料で付けられるのも大きな特徴と言えると思います。

1989年に米国の大手保険会社の社長が、死を目前にした人たちに何かできることは無いかと思い、いずれ支払われる死亡保険金なら、生きている間に前払いしてもいいのではとスタートされたサービスで、1992年に日本でも導入されました。

受け取れる条件や金額は?

受け取れる条件としては、上記で述べたように、「余命6カ月以内」と判断された際に、病気やケガなどの理由を問わず請求することが出来、一保険契約に対して1回限り使うことが可能です。

なお、請求するには余命6カ月以内であるという医師の診断書および、保険金請求書が必要となります。

金額については、多くの会社では、上限3,000万円までとなっております。

リビングニーズ特約のメリット

では、リビングニーズ特約のメリットは何なのか?

使用用途は自由

最大のメリットは、受け取ったお金を何のために使ってもいいことです。

余命宣告を受けたけれども、いま一度治療に専念して、自身の現状と闘いたい。

最後は家族と自宅で迎えたいので、医療機器を自宅に持ち込み、医師に定期的に訪問してもらいたい。

借金など人生の清算をしたい。

家族との思い出を作るため、世界中を旅行したい。

疎遠になってしまった昔の仲間を集め、パーティーを開きたい。

人生の終焉が近付く中で、尊厳ある最期を迎えたい。人生最後の選択の幅を広げることができます。

もちろん、その結果6カ月以上生きたとしても、お金を返す必要はありません。

受け取るお金は非課税

そして、2つ目のメリットは受け取るお金に税金が掛からないということです。

主契約通りに死亡事由が発生して受け取る保険金は、契約形態にもよりますが、相続税など、何がしか課税の対象となりますが、リビングニーズ特約で受け取る場合には、医療保険の給付金的な性格から、課税されません。

以下は、国税庁HPからの抜粋です。

リビングニーズ特約による生前給付金は、死亡保険金の前払的な性格を有していますが、被保険者の余命が6か月以内と判断されたことを支払事由としており、死亡を支払事由とするものではないことからすれば、重度の疾病に基因して支払われる保険金に該当するものと認められます。

疾病により重度障害の状態になったことなどに基因して支払われる保険金は、所得税法施行令第30条第1号《非課税とされる保険金、損害賠償金等》に掲げる「身体の傷害に基因して支払われる」保険金に該当するものと取り扱っており(所得税基本通達9-21)、その保険金は非課税所得となります。

<関係法令通達>
所得税法第9条第1項第17号、所得税法施行令第30条第1号、所得税基本通達9-21、相続税法第12条第1項第5号

国税庁HP:https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/01/03.htm

リビングニーズ特約のデメリット

では、デメリットは無いのでしょうか?

正直、大きなデメリットは無いと思いますが、いくつか注意点はありますので、以下にまとめたいと思います。

請求額全額を受け取れる訳ではない

請求した金額を丸々受け取れるかというと、そうではありません。

請求した金額から6カ月相当分の利息や保険料相当額を控除した金額が支払われますので、ご注意ください。

医師が診断書を書いてくれない

いざ使う時には余命6カ月以内であるという診断書を医師に書いてもらわなければなりません。その際、医師は口頭では話せることでも、文面(エビデンス)にすることに抵抗を覚える場合があります。

その際でも、しっかりと状況を理解してもらい、診断書の必要性を強く訴えましょう。保険の担当者に同行してもらい、一緒に説得してもらうのも手です。

本人に余命が知られる

例えばこんなケースです。

リビングニーズ特約は、指定代理請求人を設定することで被保険者以外の方でも請求することができます。その場合、本人は余命を告げられてない中でも保険会社より大金が支払われることになります。

もちろん、本人に知られないようにする方法はあるのですが、誤って保険金の支払い通知を見てしまった、減額された保険金額、保険料に気付いた、なども考えられます。

使う時には、十分な配慮が必要かもしれません。

受け取った保険金を生前に使い切らなかった場合

メリットで、リビングニーズ特約で受け取る保険金は非課税とお伝えしましたが、使い切らなかった場合には、相続税の対象となる可能性があります。

また遺産分割の場で、死亡保険金であれば保険金受取人固有の財産として、相続税の対象にはなっても遺産分割対象にはなりませんが、リビングニーズ特約ですでに受け取ったお金は死亡保険金ではありませんので、ほかの相続人との分割対象となります。

保障期間によっては利用できない

死亡保障の契約期間が残り1年以内だと、リビングニーズ特約を使えない場合があります。

他の特約がなくなる可能性がある

保険金の一部受け取りであれば、主契約は生きますので問題無いですが、全部受け取りをしますと、その時点で主契約が消滅することになります。

そうすると、ほかの特約も合わせて消滅することになりますので、この点も注意してください。

まとめ

リビングニーズ特約は、とてもすばらしい特約です。

「尊厳ある人生を」。

保険料は掛かりませんし、いざ使うかどうかはその時に判断するとして、事前に付けておくことをお勧め致します。

執筆者

杉村 和哉(ファイナンシャルプランナー)

東京都杉並区で生まれ、幼少期をニューヨークで過ごし、帰国後は茨城の大自然で育つ。2人の娘の父親。メーカーの国際営業として社会人をスタートしたが、人生をより豊かにしたいと金融の勉強を独学で始め、30代後半で大手外資系金融へ移り、FP資格を取得。大手ハウスメーカー提携FPとして、住宅購入資金・返済計画の個別相談を受けつつ、ライフプランをもとに教育、老後、将来の夢の実現に向け、経済的解決策をアドバイス。『話す』より『聴く』をモットーに、延べ1,000世帯以上をコンサルティング。趣味は、学生時代より30年以上続けるバンド演奏、キャンプやトレッキングなどアウトドア活動、ヨガなど。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格相続診断士
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