医療保険の手術給付金はいくら? 対象になる手術は?

医療保険

医療保険の手術給付金はいくらもらえるのか、気になるところだと思います。

また、全ての手術が対象になるのかも知っておきたいところでしょう。そんな疑問にお答えします。

医療保険の手術給付金とは

病気やケガが原因で手術を受けた際、医療保険に加入していれば手術給付金を受け取れますが、果たしていくらもらえるのか、どんな手術でももらえるのか、気になるところだと思います。

以下で解説して参ります。

手術給付金はいくら支払われる?

手術給付金を計算する場合、一般的に基本となるのが「入院日額」です。

医療保険に加入する際に入院日額を決めて加入しますが、単純に入院した際の給付金を決めるだけと思われている方も多いですが、入院日額は手術給付金の算定基礎となることも多く、重要なポイントです。

医療保険加入の際は念頭に入れて加入する必要があります。

手術に応じた給付倍率

多くの手術給付金は「入院日額」に決められた倍率を掛けて算出しますが、加入している医療保険により掛ける倍率が異なります。

この倍率は加入する保険商品ごとに約款に定められている倍率になります。よく確認しましょう。

一般的に多くみられるのが

①手術の種類に応じた倍率を「入院日額」に掛けて算出するもの。
例:入院を伴う手術で手術の種類に応じ40倍、20倍、10倍を掛けて算出または外来での手術は5倍一律定額のもの

②・手術の種類には関係なく、入院を伴う手術20倍、外来での手術5倍のもの

③上記以外の倍率を採用しているもの、または定額支給を採用しているもの
などです。

加入する保険商品の約款やパンフレットに必ず記載されている項目ですので、使う時に「こんなはずじゃなかった」が無いように加入する際は注意が必要です。

給付金額の計算例

1.重度の手術を受けた場合

●上記①で入院日額10,000円で加入していて倍率が40倍となる開胸手術を受けた場合
10,000円×40倍=400,000円

●上記②で入院日額10,000円で加入していて開胸手術を受けた場合
10,000円×20倍=200,000円

このように開胸手術の様な重度の疾患に伴う手術を受けた時は40倍の方が多い金額の手術給付金を受取ることができます。

2.軽度の手術を受けた場合

●上記①で入院日額10,000円で加入していて倍率が10倍となる該当手術を受けた場合
10,000円×10倍=100,000円

●上記②で入院日額10,000円で加入していて入院を伴う手術を受けた場合
10,000円×20倍=200,000円

このように入院を伴う軽度の手術を受けた場合上記②の医療保険に加入されていた方の方が多い金額の手術給付金を受取ることができます。

この比較を見てお分かりの通り、将来どの手術を受けるのかによって「多い」、「少ない」が出てくる可能性があり、どちらの給付タイプを選択するかは正解がないということです。

どちらの給付タイプを選択するかはご家庭、ご自身ごとの考え方次第で決定されて下さい。

手術給付金は何度でも受け取れる?

基本的に手術給付金は何度でも受け取ることが可能です。

基本的に、という表現をしましたが、以下の様な例外的なケースもありますので注意が必要です。

●同一の日に複数回手術を受けた場合は、支払額の高いいずれか1回の手術についてのみ手術給付金が支払われるケース。

●手術料が1日につき算定される手術を受けた場合は、その手術を受けた1日目についてのみ手術給付金が支払われるケース。

●放射線照射または温熱療法による診療行為を複数回受けた場合、手術給付金の支払いは〇〇日に1回を限度とします、といったようなケース。

(注)保険会社、保険商品ごとに表現文言、条件が相違する場合があります。詳細は保険商品ごとの「ご契約のしおり・約款」などでご確認下さい。

給付の対象になる手術

現在販売されている医療保険は、その多くが

●公的医療保険制度の給付対象となる「手術」、「放射線治療」、「骨髄移植」を受けたときに支給されるもの(対象手術の種類は約1,000種類)

●公的医療保険制度に連動せず、保険会社が約款で定めた手術のみ給付されるもので、通常「88種」という呼び方をするもの(対象手術の総数は約600種類)

に二分されます。

現在では手術の種類も多く、実際にどの手術を受けて給付金を請求するかによって「出る」、「出ない」というのが生じてきます。

公的医療保険制度に連動するものの方が手術の種類は多く、支給の基準が分かりやすいという一面を持っていますが、中には公的医療保険制度には該当せず、88種には該当する手術もあるようですので、どちらのタイプの医療保険に加入するかは加入検討時の大事なポイントとして認識しておいた方がいいでしょう。

給付の対象にならない手術

上記のように公的医療保険制度に該当しない手術、または88種に含まれない手術は手術給付金の対象から外れることがあります。

その他、一般的に多くの保険会社、保険商品が採用している給付の対象とならない手術は以下の通りです。

・傷の処理(創傷処理、デブリードマン)
・切開術(皮膚、鼓膜)
・骨または関節の非観血的整復術、非観血的整復固定術および悲観血的授動術
・抜歯
・異物除去(外耳、鼻腔内)
・鼻焼灼術(鼻粘膜、下甲介粘膜)
・魚の目、タコ切除術(鶏眼、胼胝切除術)

日帰り手術の場合は給付金が出るのか

結果から申しますと、日帰り手術でも手術給付金は出ます。

上でも触れましたが、最近の医療保険は入院を伴う手術と日帰り(外来)での手術で支給倍率(入院日額×倍率)の差を設けている商品が多いようです。

(例):入院日額10,000円、日帰り手術の倍率5倍の場合
手術給付金の金額・・・10,000円×5倍=50,000円
となります。

詳しくは、保険商品のパンフレットやご契約のしおり・約款で確認下さい。
いざ請求する事態が生じた時に、「こんなはずじゃなかった」とか「思ってたより少なかった」などが無い様、事前の確認が必要不可欠です。

まとめ

以上医療保険の手術についてみてきましたが、ご理解いただきましたでしょうか。

私も過去にたくさんの医療保険のご相談を受けて参りましたが、こと手術給付金についてはあまりお客様の関心事ではなかったような気がしますし、医療保険を選ぶ項目の優先順位では決して上位ではなかったような気がします。

よくお客様に「保険は入り口も大事ですが、出口が一番大事ですよ」というお話を致します。

どういうことかと言いますと、やはり病気やケガで入院したり手術を受けた際に「きちんと備えをしていて良かった」と思えるような保険加入をすべきではないでしょうか。

当然ながら継続可能な保険料で保険加入し、必要な時に十分機能してくれる保険加入を心掛けたいものです。

新規加入を検討中で保険選びで困っている方や、加入中であるが今の加入内容を検証、見直しされたい方はファイナンシャルプランナーにご相談されてみて下さい。

執筆者

坂本 雄一ファイナンシャルプランナー

1993年大学卒業後、熊本の地方銀行に入行。融資業務、預金業務、資産運用業務を経験。より顧客の人生設計(ライフプラン)やマネープランに銀行員として的確にアドバイスがしたく16年3か月の行員生活に終止符を打ち、外資系金融機関へ転職。その後は、よりファイナンシャルプランナーとしての活動の幅を広げるべく独立し現在に至る。熊本県下最大の住宅展示場で資金相談会も定期的に開催中。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士住宅ローンアドバイザー
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