複数の医療保険に加入できる? そのメリット・デメリット

医療保険

医療保険の加入を検討される際に、複数の医療保険に加入することは出来るのか?と思われる方もいることでしょう。

ここでは、そもそも医療保険の複数契約は可能なのか、可能な場合にはそのメリットやデメリットは何なのかについて解説させて頂きます。

医療保険の複数契約は可能か?

まず初めに、医療保険を複数に分けて加入することは可能です。

但し、複数の医療保険に加入する際には、以下のような注意点もありますので、ポイントを絞って解説をさせて頂きます。

複数契約だと給付金はどうなる?

医療保険を複数加入することで、入院日額や手術給付金、その他特約等の給付金はそれぞれの保険から支払われることになります。

例えば、手術給付金について例を挙げますと、多くの医療保険は、手術給付金について「入院日額の〇〇倍」という設計となっていますので、複数加入することにより、それぞれに設定した入院日額と倍率によって支払われます。

また、その他特約についても、それぞれの保険からの支払いになりますので、受け取れる給付金額は大きくなると考えられます。

複数契約のメリット

ここでは、複数契約のメリットについて解説をします。

各保険の“いいとこどり”ができる

各保険会社の医療保険は、その保障内容や付保することが出来る特約によってそれぞれ異なった特長があります。

例えば、保険種類によって、三大疾病やがん保障、あるいは女性疾病を手厚くカバーした保障内容等を設計出来たりします。

また、手術給付金を重視したい場合等も複数の医療保険に加入することで、それぞれの医療保険から手術給付金を受け取ることが可能です。

つまり、複数の医療保険を契約することで、それぞれの特長を活かした保障内容を確保することが可能になります。

リスクを分散することができる

まず、保険加入時のリスクとして、破綻のリスク等、保険会社そのものの信用リスクがあります。

複数に保険契約を分散することで、保険会社そのものの信用性・健全性もまた分散することが出来ます。

次に、実際の保険金・給付金の支払い要件の違いによるリスクも見逃せないところです。

これは、各保険会社の保険種類や保障内容等によって、保険金・給付金の支払い対象になる傷病名・手術名が、異なるケースがございます。

特に、手術給付金については、該当の手術を88種に絞った保障内容のものや、1,000種カバーしたものがあります。

手術給付金倍率についても、入院日額の10・20・40倍の手術給付金が支払われるタイプから入院日額の5倍までとするタイプ等があります。

また、外来手術を対象とするタイプと対象にならないタイプなどもあり、手術給付金についても保険商品によって大きく異なります。

また、昨今では腹腔鏡・胸腔鏡手術等も増えてきており、給付金の支払い対象の可否についてもチェックしていく必要があります。

次に、入院給付金について例を挙げますと、日帰り入院から保障されるタイプや1泊2日から保障されるタイプ等もあり、保険種類や加入時期によって異なります。

加えて、通院給付金については、特約として付保できるタイプとそうでないタイプに分かれ、付保できるタイプですと入院の前後の通院をカバーするものや、入院後の通院をカバーするものがあります。

昨今、がん治療は通院治療が多くなってきており、がん治療通院給付等を付保しておくことで、通院によるがんの治療の際に通院給付金が支払われることになります。

こうしたことからも複数の医療保険に分散して加入することで、保険会社の破綻リスク回避や保険金・給付金の支払い要件等のリスク回避と同時に保障を相互に補完することも可能になります。

複数契約のデメリット

次に、複数契約のデメリットについても解説させて頂きます。

加入手続きに時間がかかる

これは、それほど大きなデメリットではありませんが、複数の医療保険に分けて加入する際には、各社所定の申込手続きが必要となります。

当然、告知も必要となります。

医的審査は各社によって異なる基準を設けているケースもあり、保険成立まで多少の時間を要することがあります。

保険料が高くなる

加入される医療保険にもよりますが、一般的に保険料が割高になる可能性があります。

当然ながら、2つ以上の医療保険に加入することになりますので、それぞれの保険料支払いが必要となります。

必要な保障内容を確保することと同時に、保険料支払いリスクについても検討されることが大切です。

診断書が複数必要になる場合がある

複数保険に加入する場合、各々の保険会社に診断書を提出する必要があります。(保険会社によって、診断書提出が不要な場合もありますし、他社診断書のコピーで対応可能な保険会社もあります。)

診断書は、発行する病院によって金額も様々ですが、1通につき5,000~10,000円程度の支払いは必要になります。

診断書については、自費での支払いとなりますので、複数の診断書が必要な場合には、負担が大きくなるのも事実です。

医療保険を複数契約する際の注意点

まず、医療保険を複数契約する際の注意点としては、事務的な手続きを各社に依頼する必要がある点です。

入院や手術等があった際に主治医に記入して頂く診断書も各社に提出する部数を準備し、保険金・給付金請求手続きをする必要があります。

また、保険加入後の住所変更等の契約内容変更手続きも各社に依頼する必要がありますので、事務的な手間がかかる点は否めません。

加えて、被保険者本人に事理弁識能力がない状況になった際の保険金・給付金請求をするのは、ご加入時に指定した指定代理請求人になります。(保険加入時に指定することが出来ます。)

保険金・給付金請求漏れがないように、指定代理請求人へ、「保険加入の詳細や、手続き方法(連絡先等)」等について、事前に説明をしておくことも重要です。

医療保険は複数契約にすべき?

そもそも、医療保険は複数契約するべきなのか・・・。以下に解説をさせて頂きます。

複数契約にしたほうが良いケース

例えば、A社の医療保険の強みとB社の医療保険の強みの両方を活かした保障プランを持ちたい時(保障を補完)には、複数契約はおススメです。

例えば、A社は短期入院重点タイプで、B社は長期入院もカバーするタイプ等、保険種類によって保障内容も様々ですので、そうした特長を補完し合いながら、複数社加入しておくことも良い選択であると考えます。

複数契約は避けたほうが良いケース

複数契約することで、支払保険料負担は大きくなることが予想されます。また、上述のように診断書も複数必要になる場合もあり、手続き上煩雑になる点は否めません。

保険料支払いコストとのバランスも考えながら、加入を検討されることをおススメします。

まとめ

ここまで、医療保険の複数加入について解説をしてきました。

複数の医療保険に加入することで保障の充実を図り、万が一の入院・手術等に備えることは大変重要なことと考えます。

一方、保険料支払いリスクも伴いますので、家計のバランスを見ながら必要な保障を持つことをおススメします。

いずれにしましても、保障の充実を図り、万が一の際の経済的損失をカバーすることは大変重要になってきます。

特に、子育て世代や住宅ローン等の返済があるご家庭をお持ちの方にとって、大きな経済的損失を出さないための備えをしておくことが大切です。

また、複数の医療保険を加入する際に、保障の重複等がないようバランスよく加入するためには、医療保険に詳しいファイナンシャル・プランナーにご相談され、良く検討してからご加入されると良いと考えます。

執筆者

綿引 隆弘(ファイナンシャルプランナー)

1995年大学卒業後、大手住宅販売会社に入社。FP資格を活かすべく2002年外資系金融機関に転職。ライフプラン・相続事業承継・リタイアメントマネジメント等、法人・個人への提案業務に従事。2012年、更なるソリューションを追求するために独立し現在に至る。~Improve your quality of Life~(価値ある人生のお手伝い)を旨として、人生に関わるすべての課題・問題に対し、ファイナンシャル・プランナーとして、また保険マンとして、そしてひとりの人間として、解決方法を見出していく活動をしています。ほけんペディアへの記事掲載については、より多くの方々に保険について詳しく知って頂きたいという気持ちと自分自身が真摯に保険に向き合うことが出来る素敵な時間になっています。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格トータル・ライフ・コンサルタント
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