必ず知っておきたい! がん保険の必要性

がん保険

がんになって困ること

全国健康保険協会(協会けんぽ)のホームページには、『日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死亡しています』と記載されています。がんは治療をしても再発や転移、新たながんが発生することもあり、一旦がんと診断されるとその後の人生への不安ははかり知れないものがあります。

やはり、働き盛りにがんを患うと、困ることは経済的なことでしょうか。治療に専念する為、長期間仕事ができなくなる可能性があります。かろうじて、働きながら治療が出来たとしても、これまでと同じ収入を得ることは難しいかもしれません。加えて、先端の治療法を選択すれば、治療費も高額となり家計を圧迫するかもしれません。

がんの治療には、一般的に手術、放射線治療、抗がん剤投与などがありますが、副作用や後遺症をともなうこともあります。QOL(生活の質)が著しく低下し、本人と家族はそれまでと変わらない生活ができなくなる可能性もあります。

経済的損失、身体への負担、以前のような生活ができなくなるなど、もし家族の誰かががんを患うと、その後の生活が一変します。一生を左右する問題と対峙していかなければなりません。

がん保険の役目

治療にかかる費用と収入が減ることに対する準備としてがん保険が役に立っています。がんを患い、がん保険から給付金をもらった人の多くの方は「経済的な不安が少し軽減されて助かった」「もっと保障の大きながん保険に入っておけばよかった」と言われます。

がん治療入院期間は短くなり通院治療が多くなりました

厚生労働省が3年に1回行っている「患者調査」によると、がんの入院日数は平成8年が平均在院日数46.0日だったのに対し、平成17年には29.6日となり更に平成26年には19.9日と短くなっています。

がんの治療には手術、放射線治療、抗がん剤治療などがあります。手術の場合は大半のケースで入院が必要ですが放射線治療や抗がん剤治療は通院で行うことが多くなってきました。

治療の後はタクシーを利用するか家族に送迎してもらわなくてはならないこともあり、治療費以外の出費がかさみます。

がんの治療で入院した場合に1日いくらと支払われるがん保険では対応できないケースもあります。

先進医療の療養費は健康保険が使えません

厚生労働省が平成30年1月1日に発表したがんに関する治療の先進医療の一部です。

  • 陽子線治療
  • 重粒子線治療
  • 内視鏡下甲状腺悪性腫瘍手術
  • 腹腔鏡下広汎子宮全摘術
  • 内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術
  • 腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術
  • 経皮的乳がんラジオ波焼灼療法
  • NKT細胞を用いた免疫療法

入院費などは健康保険が使えますが先進医療の部分の治療費は全額自己負担となり、最新の治療を受けるには高額な費用が必要となります。

九州国際重粒子線がん治療センターのHP(https://www.saga-himat.jp/patient/_1054.html)に治療費に関する説明がありますが、重粒子線による治療費は最高314万円必要だそうです。

生命保険と同じように充分な資産がある人は必要ありませんが、不安が残る人はがん保険に先進医療特約を付加しておくと経済的不安がある程度解消されます。

がん保険でカバーできること

がん診断給付金

これは、がんと診断された時に給付金が受け取れます。上皮内がんの場合は給付金が一切出ないという商品、50%の給付金が出る商品など保険会社および商品によって違いがあります。

入院をする、通院をするなど選択した治療法に関係なく、がん診断で一時金を受け取れますのでその後治療に専念できます。昨今の入院日数の短期化にともない、「がん診断給付金」が主契約になっているがん保険も多くなりました。

がん入院給付金

がんの治療のために入院した場合に入院日数分の給付金が出ます。ほとんどの保険会社が入院日数に制限はありません。

以下は特約として付加します。保険会社により特約の種類等が違っていますのでここでは現在販売されている主なものをご説明します。

がん通院給付金

がんの治療のために通院した場合に給付金が出ます。通院日数には多くの場合は制限がありますので、最大何日間の保障があるのか、退院後何日間の通院についての保障なのか確認しましょう。

がん手術給付金

がんの治療のために手術をした場合に給付金が出ます。手術の種類を問わず一律の給付金が出る保険会社と手術によって給付金の額が変わる保険会社があります。

抗がん剤治療給付金

抗がん剤の治療は副作用がつきもので、手術をするよりも後の身体の状態がよくない場合もあります。抗がん剤の治療は一定期間継続的に行っていくことが多く、その分治療費も高額になりがちです。

そこで登場したのが抗がん剤治療給付金です。多くの場合1ケ月に1回の割合で給付金が出ます。
入院・通院に関係なく給付金が出る会社が多いようです。

放射線治療給付金

放射線治療をした場合に60日に1回などの制限を設けて給付金が出ます。

がん先進医療

先進医療の治療をした場合先進医療の治療費と同額の給付金が出ます。通算2000万円が限度となっている保険会社が多いようです。治療費以外に一時金(15万円、治療費の10%相当額など)が出る保険会社もあります。

保険料払込免除

がんと診断された後の保険料の払込をしなくてよいですよという保障です。上皮内がんと診断された場合は免除にはならないことが多いので確認しましょう。

がん保険の保障期間

終身型、保障は一生涯、保険料も変わらないタイプと、定期型、何年かごとに更新するタイプとがあります。

  • 終身型は保険料が変わりません。
  • 定期型は比較的安い保険料で手厚い保障が受けられますが、更新するたび、つまり年齢が上がれば保険料は高くなります。

まとめ

がんを一度でも患うとがん保険への新たな加入は大変困難となりますので、加入に前向きな方は健康なうちに早めに検討しましょう。

監修者

橘 美穂子(ファイナンシャルプランナー)

1997年大学卒業後、外資系金融機関に新卒入社。契約管理部門から営業部門へ。女性の少ない営業現場で、女性ならではの気配りや丁寧な対応でクライアントから絶大な信頼を得て営業部門初の女性管理職となるも、よりお客様に寄り添ったコンサルティングがしたく2014年に転職し現在。マネーセミナーの講師などもつとめる。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格
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